木部の仕上げについて

同じ木材で作られた家具でも、表面仕上げの方法によって印象が異なります。
ここでは、それぞれの木材の風合いを活かす表面仕上げの特徴やお手入れ方法などをご紹介致します。



ウレタン塗装

  • 水に対して強い
  • 汚れや染みが付着しにくい
  • 割れや反りが発生しにくい
  • 日常のメンテナンスが楽

  • 木の質感を感じづらい
  • 塗装が剥げると自分で補修(再塗装)ができない

ウレタン塗装は、木の表面にウレタン樹脂(石油から作られた合成樹脂の一種)吹きつけて膜で覆う塗装方法。 正式名称は「ポリウレタン樹脂塗装(PU塗装)」といいます。

表面を硬い膜で覆うことで、汚れやしみが付着しにくくなり、定期的なメンテナンスは不要です。 さらには、木の動きを抑制し、割れや反りが発生しにくくなります。その反面で、木の質感や素材感は感じにくくなります。

表面は硬く光沢がありツルツルした仕上がりが多いですが、オイル塗装のように光沢感を抑えた薄化粧なものや、ご使用年数を増すごとにツヤツヤした光沢感がみられるようになるものもあります。

溶剤の種類やご使用方法・環境によっても異なりますが、一般的に耐用年数は約6年~8年程(シリコン系塗料などの場合で8~10年程)と言われ、一定の耐久性はあります。 それを過ぎると劣化による塗膜の剥げなどがみられる場合がございますが、一般家庭での再塗装は難しく、基本的には工場でのメンテンナスとなります。
塗膜の剥げ=劣化と考えると、ウレタン塗装は経年変化を楽しむには不向きかもしれませんが、家具によっては、まるでアンティークのような風合いを楽しめるものもあります。

カリモク60カリモクニュースタンダードなどを手掛ける「カリモク家具」、マルニ60マルニコレクションを手掛ける「マルニ木工」など、設備の整った工場を持っている家具メーカーが得意とする塗装方法です。

●お手入れ方法
基本的なお手入れは乾拭き。または、水気を固く絞った布で拭き取り、最後に乾拭きをします。 汚れが目立つ場合は、中性洗剤を薄めて拭きましょう。

オイル塗装

  • 木本来の風合いが活かせる
  • 自分でメンテナンスをする事が出来る
  • 経年変化が楽しめる

  • 水に弱く、汚れが付きやすい
  • 定期的なメンテナンスが必要
  • 乾燥により反りや割れが生じることがある

家具の仕上げ塗装には様々な方法がありますが、大きく分けるとウレタン塗装とオイル塗装の2つが主流です。

「オイル仕上げ」「オイルフィニッシュ」という言い方もされます。 表面を硬い膜で覆うウレタン塗装とはことなり、オイル塗装ですが、植物性のオイルを浸透させて仕上げるので、 木本来の質感そのものを感じることができ、経年変化を楽しむことができます。

木の呼吸を妨げない優しい塗装なので、無垢材家具によく用いられています。
その反面、木は呼吸をしているので、湿度の高い環境では水分を吸収し、乾燥していると水分を放出して湿度を一定に保とうとする性質があります。 その為、湿度や気温の変化によって木の伸縮が起こり、多少の反りや割れを引き起こすことがありますので、定期的にオイルを塗ることで、乾燥を防ぐことをお勧めします。

また、ウレタン塗装に比べると、水や汚れに対しては強くないので、コップの水滴等によって輪染みができてしまうことがあります。 水がついたら出来るだけすぐに拭いてあげるか、予防策としてコースターやランチョンマットなどのご利用がお勧めです。

ただ、メンテナンスについては、自宅で簡単にできるは、オイル塗装のメリットです。 浅く薄い傷がついた場合でも、サンドペーパーで軽く磨いて馴染ませ、オイルを塗ることで目立ちにくくすることができます。。 仮に、修復の難しいシミや傷がついた場合も、経年変化を経て味わい深い風合いとして楽しめるのも特徴です。

広松木工など、天然木の風合いを活かす家具づくりをする木工メーカーをはじめ、多くの家具メーカーで使われています。

●お手入れ方法
日常のお手入れは乾拭きで十分です。汚れがひどい場合は、水気を固く絞った布で拭き取ってください。 そして、ご利用環境にもよりますが、3~6ヶ月に1度(少なくとも1年に1度)は、オイルを塗ってメンテナンスをする必要があります。

オイル塗装のメンテナンス方法

ラッカー塗装

  • 塗膜が薄く木の質感を感じやすい
  • 日常のメンテナンスが楽
  • オイル塗装に比べて耐久性、耐水性がある

  • ウレタン塗装ほど、水や熱に強くない
  • アルコールに弱い(溶ける)
  • 塗装が剥げると自分で補修(再塗装)は難しい

簡単に言うと、メンテナンスが楽なウレタン塗装と、木の風合いが楽しめるオイル塗装の中間的な特徴を持ちます。
ラッカーとは、塗料樹脂やニトロセルロースを揮発性の高い溶媒(アルコールやシンナー)に溶かした塗料で塗装した仕上げ。塗装した表面はなめらかで、優しい光感があります。

ウレタン塗装に比べるとラッカー塗装の塗膜はとても薄く、その塗膜を何重にも重ねて塗膜を作ることで、耐水性や耐油性が、表面のキズを防ぐ塗装になります。塗膜が薄いので木の風合いを残しつつ、木の表面を保護しています。

なお、このご時世ですのでアルコール消毒は普段の生活に欠かせなくなっていますが、ラッカー塗装は元々アルコールやシンナーを溶かしているので、 アルコールを使うと溶剤が溶けてしまいますのでご注意下さい。

ラッカーは合成樹脂塗料の中でも歴史は古く、アメリカや北欧のクラシカルなビンテージ家具でもよく用いられています。 古くから家具を代々受け継いで使う欧米では、この溶けやすい性質を逆に利用して塗装を剥がし、補修を行ってきました。

クロッケンやHAY、リエンダーなど北欧デザインの家具で多く採用されている他、ヨーロッパビンテージスタイルをモチーフにしたjournal standard Furnitureでもよく使われている仕上げです。

●お手入れ方法
基本的なお手入れは乾拭き。または、水気を固く絞った布で拭き取り、最後に乾拭きをします。 汚れが目立つ場合は、中性洗剤を薄めて拭きましょう。

蜜蝋ワックス仕上げ

  • 木本来の風合いを活かしたさらりとした仕上がり
  • 自分でメンテナンスをする事が出来る
  • 経年変化が楽しめる

  • 水に弱く、汚れが付きやすい
  • 定期的なメンテナンスが必要
  • 乾燥により反りや割れが生じることがある

さらりと無塗装に近い仕上がり。木の表面には「蜜蝋」で膜をつくり、木の中には「エゴマ油」を浸透させることで撥水効果が長もちさせながら、木材を保護します。 オイル塗装同様に木本来の質感そのものを感じることができ、経年変化を楽しむことができます。

木の呼吸を妨げない優しい塗装なので、無垢材家具によく用いられています。
その反面、木は呼吸をしているので、湿度の高い環境では水分を吸収し、乾燥していると水分を放出して湿度を一定に保とうとする性質があります。 その為、湿度や気温の変化によって木の伸縮が起こり、多少の反りや割れを引き起こすことがありますので、定期的にオイルを塗ることで、乾燥を防ぐことをお勧めします。

また、ウレタン塗装に比べると、水や汚れに対しては強くないので、コップの水滴等によって輪染みができてしまうことがあります。 水がついたら出来るだけすぐに拭いてあげるか、予防策としてコースターやランチョンマットなどのご利用がお勧めです。

ただ、メンテナンスについては、自宅で簡単にできるは、蜜蝋ワックス仕上げのメリットです。 浅く薄い傷がついた場合でも、サンドペーパーで軽く磨いて馴染ませ、蜜蝋ワックスを塗ることで目立ちにくくすることができます。 仮に、修復の難しいシミや傷がついた場合も、経年変化を経て味わい深い風合いとして楽しめるのも特徴です。

宮崎椅子製作所の椅子では、蜜蝋ワックスを標準の仕上げとして採用されています。

●お手入れ方法
日常のお手入れは乾拭きで十分です。汚れがひどい場合は、水気を固く絞った布で拭き取ってください。 そして、ご利用環境にもよりますが、3~6ヶ月に1度(少なくとも1年に1度)は、蜜蝋ワックスを塗ってメンテナンスをする必要があります。

蜜蝋ワックスのメンテナンス方法

ソープ仕上げ

  • 木本来の風合いを活かしたさらりとした仕上がり
  • 自分でメンテナンスをする事が出来る
  • 経年変化が楽しめる

  • 水に弱く、汚れが付きやすい
  • オイル塗装よりも高い頻度でメンテナンスが必要
  • 乾燥により反りや割れが生じることがある

ソープ仕上げ(ソープフィニッシュ)の原点は、北欧です。 石けんで汚れをとると同時に木肌に石鹸の脂肪分がしみこんで汚れにくくする方法です。 無垢の木から生まれたテーブルやイスを何代にも亘り、大切に使い続ける北欧の人々の知恵から生まれました。

無垢材がもつ木本来の質感を損なわず、仕上がりも濡れ色にならないため、白木の風合いを引き出せます。 傷やしみはできやすい仕上げではありますが、定期的にメンテナンスしていただきながら、傷やしみなどあまり気にせず経年変化をお楽しみ下さい。

●お手入れ方法
日常のお手入れは乾拭きで十分です。汚れがひどい場合は、水気を固く絞った布で拭き取ってください。 そして、ご利用環境にもよりますが、1~2ヶ月に1度は、メンテナンス用の塗料でメンテナンスをする必要があります。 購入後半年くらいは、しっかりと膜ができるまで1~2週間に1度くらいのペースでメンテナンスしてあげて下さい。