カリモクニュースタンダードのクリエイティブディレクター「ダヴィッド・グレットリ」とは?

カリモクニュースタンダードのクリエイティブディレクター「ダヴィッド・グレットリ」とは?

KARIMOKU NEW STANDARD (カリモクニュースタンダード)の取り組みの原点でもある「持続可能性に配慮した木材の活用」さらにそれを活かしたデザイン/プロダクト、ものづくり、実際の家具の使い方など、さまざまな角度で商品のプロデュースを行ってきたダヴィッド・グレットリとはどのような方なのか、ご紹介いたします。
 

カリモクニュースタンダード(KNS:Karimoku New Standard)とはどのようなブランドなのか?

KARIMOKU NEW STANDARD / カリモクニュースタンダードは、日本の木製家具メーカーであるカリモクが2009年にスタートした家具ブランドです。

カリモクの職人が培ってきたユニークな視点と、国内外から選ばれた有数のデザイナーたちの先進的なアイデアを融合し、日本の家具デザインの新たなスタンダードとなるべく取り組んでいます。

カリモクニュースタンダードは、以前は主にチップとして使われていた広葉樹(カエデ、クリ、ナラなど)を使用し、その価値を生かすことに注力しています。

素材の選定から製造プロセスに至るまで、高品質を追求し、広葉樹の持続可能な使用、森林保護、地域経済の振興に貢献しています。カリモクは木製家具メーカーとしてどのように貢献できるかを探求し続けており、カリモクニュースタンダードを通じて木材の潜在的価値を再評価し、その持続可能な利用を促進しています。

ダヴィッド・グレットリDAVID GLÄTTLI

David Glaettli(ダヴィッド・グレットリ) はスイス出身のデザイナーです。

故郷のチューリッヒで美術、コミュニケーション、日本語を分野横断的に学んだ後、インダストリアルデザインをミラノとローザンヌで学び、ローザンヌ美術大学(ECAL)を卒業しました。

チューリッヒでプロダクトおよびインテリアデザイナーとして勤務した後、2008年に来日し、柳原照弘のデザイン事務所にデザイナーおよびデザインディレクターとして勤務しました。

その後2013年、京都でGlaettli Design Direction株式会社/GDDを設立。現在は、東京を拠点に活動している。

GDDは日本のメーカー、国内外の企業や組織・機関のために、クリエイティブ・ディレクション、デザイン・コンサルティング、ブランディング、デザインマネージメントを専門に手がけています。

David Glaettli は家具ブランドのKNS/カリモクニュースタンダード、現代の生活に添ったプロダクトを開発するレーベルのSumida Contemporary、そしてTajimi Custom Tilesのクリエイティブ・ディレクターも務めており、多方面で活躍。
多摩美術大学非常勤講師も務めています。

 KNSクリエイティブ・ディレクターとしての役割

「私の仕事はブランド・アイデンティティーの構築と、全体をどう見せていくか、またデザインとプロダクトの戦略、デザイナーのセレクトと彼らへの概要説明、また商品開発全体のディレクションなど多岐にわたります。」とダヴィッドは語っています。

その中には例えば、今後開発するべきプロダクトを明確にすることや、提案されたデザイン案への評価・判断、デザイナーとカリモクとの間のやり取り、カタログ製作や展示会を行う際などに、コラボレーションをする写真家やグラフィック・デザイナーを選定すること、展示会のブースのデザイン、また時にグラフィック・デザインやコピーライティングといった仕事も含まれます。

デザイナーと新しいプロダクトを開発する上で、クリエイティブなプロセスにも関わっていくことが重要

ダヴィッドとの商品開発はどのようなプロダクトを開発すべきかを明確にするところから始めます。

あくまでカリモク家具のチームと話し合った結果ですが、時にはそこにディーラーや建築家が入ってくることもあります。さらに、そこにディレクターとしての意見も加え、依頼するデザイナーへのブリーフィングとしてまとめます。次の段階では、デザイナーたちとデザインの提案について、話し合いと評価を行い、最後に、プロトタイプをチェックし、そのアイテムをコレクションに採用するかどうかの最終的な判断をします。

その過程で、ダヴィッドはデザイナーとカリモクのエンジニアたちとのやり取りの仲介をしなければなりません。デザイナーが意図するところと、会社側が必要としていることに相違が出てくるのはよくあることなのです。
デザインそのものへの誤解や、私たちの場合は、特に言葉や文化の上での誤解が生じることが多いです。ダヴィッドはその間に入り、コラボレーションが円滑に進み、双方にとってうまくいくように配慮しています。

色やファブリック、またブランドの美意識といった全般的なことについての決定はデザイナーがそれぞれ個々の感覚で選定

ブランドのカラーやファブリックの決定等々は他のブランドとは違う方針でカリモクニュースタンダードは行っています。

実際にダヴィッドが特定の美意識やスタイルの指針を伝えるわけではありません。そういう意味では、ダヴィッドはコラボレーションをするデザイナーを選定することで、間接的にコレクションの美意識を選択しているのかもしれません。

カリモクニュースタンダードのデザイナーは皆、それぞれに異なる方法で仕事をしている人たちばかりですが、カリモクの技術や独自性、使用している素材、ブランドの持つ感覚、そしていま我々が生きている時代の感覚といったことを、とてもよく理解した上でそれぞれのデザイナーがファブリックやブランドの美意識などを決定していくという流れをとっています。

デザインはさまざまで、ユニークであるにもかかわらず、一ブランドとしてその個性を理解して頂ければと思います。

Karimoku New Standardのアイデンティティーとは

Karimoku New Standardのアイデンティティーは、デザイナーとそのデザインによって、そしてもちろん、カリモクという伝統的な日本のメーカーが、海外の若手のデザイナーとコラボレーションを行うという特異な環境によっても強く印象づけられています。

そのような背景の中ダヴィッド氏はアイデンティティーは次のようなキーワードの間に存在しているのではないかと考えます

「革新的/持続性、コンテンポラリー/ロングライフ、愉しさ/機能性、クリエイティブな才能/伝統的な職人技術、東洋/西洋」

それは日本の家具作りの中で“ニュー・スタンダード”を生み出すための挑戦と、21世紀において、意識的に生きることについての“ニュー・スタンダード”を探し求めること、と定義付けられるのではないでしょうか。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。

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