TENDO JAPANESE MODERN /80 PROJECT
天童木工の80年「過去・現在・未来」
終戦後、洋家具との出会いからデザインの重要性を学び、反対の声が多い中、成形合板の時代が来ると信じ、日本でいち早くこの技術を取り入れました。
そして丹下健三氏、剣持勇氏、柳宗理氏といった日本を代表する建築家やデザイナーとの仕事を通じて、丈夫で美しい木製の家具が、人々の心をときめかせ暮らしを豊かにできることを知りました。
成形合板技術を磨き続けながら、複雑な曲面を美しく仕上げる「3次元プレス成形」や家具に不向きとされてきたスギやヒノキから、丈夫で美しい家具を生み出す「ロールプレスウッド(RPW)」、難燃性や耐候性、防腐・防蟻性といった様々な機能を付加する「圧密浸漬処理」など、新技術の開発にも積極的に取り組んできました。
天童木工の木材の可能性を引き出し、新たな価値を生み出す。それは80年前の創業当初から、家具づくりを通じて木と真剣に向き合ってきた私たち天童木工の使命でした。
斬新な発想や生活様式の変化、価値観の多様化に対し、素材の追及と職人の技術でこれからも挑戦し続けている数少ない木工会社です。
3人のデザイナーと開発する 80周年新作家具
早くからデザインに価値を見出した天童木工は、建築家、家具デザイナー、プロダクトデザイナーと協働を重ねてきました。創立 80 周年とともに「ジャパニーズモダン」を再考するなか、あらためて、建築、インテリア、プロダクト、それぞれの視点から天童木工の今を物語る新たな家具開発を進めてきました。
そこでこのプロジェクトの新たにデザインを依頼したのは、世界的に活躍する建築家の中村拓志氏、デザイナーの熊野亘氏、二俣公一氏です。3名を本社工場にお招きし、当社の家具やアーカイブ、それらを実現してきた技術を中心に80年の歩みを見て頂きそれぞれのデザインの開発に取り組みました。
熊野亘氏
熊野 亘は成形合板の魅力をベーシックなシルエットながらも、どこか新鮮さを放つ一脚に凝縮させました。背と一体の滑らかな座面、さらにはそれを支える4本の脚とフレームを成形合板で仕立てています。背裏の手掛け(笠木)など、こだわり抜いたディテールがその独特な後姿をより一層引き締めています。普遍的な美しさをまとったシンプルかつ優雅なチェアです。
中村拓志は成形合板ならではのしなりと柔らかな張りによって、たおやかで美しいフォルムとゆったりとした座り心地を追求しました。身体を包み込むようなT字型の背は肘置きの機能も兼ねており、快適なデスクワークをサポートします。脚部は回転脚、無垢脚、ソリ脚、3つのバリエーションを展開。空間や用途に合わせて選ぶことができる、建築と人に寄り添ったシリーズです。
二俣公一氏
二俣公一は、無垢材の脚を複数の成形合板のパーツで挟むという斬新な構成に挑みました。前後どちらからでも座ることができる背板の無いバックレスタイプをベースとして、パーツの組合せ方により、背ありタイプあるいは複数脚を連結させたベンチタイプへと展開できるチェアを考案しました。そのフレキシブルなラインナップには空間設計のセンスが遺憾なく発揮されています。
天童木工80周年記念書籍の開発
天童木工が創業当初、丹下健三、坂倉準三、柳宗理、そして剣持勇らとの協業を礎に、時代の変化に対応しながら歩んできた歴史を、初公開を多数含む膨大なビジュアル資料で振り返っている一冊です。
加えて、創立80 周年を記念したプロジェクト「 TENDO JAPANESE MODERN /80PROJECT 」で、熊野亘、二俣公一、中村拓志とともにつくった新作家具の製作プロセスを収録し、天童木工の新たな可能性を示す内容になっています。
川上元美、隈研吾、ナガオカケンメイら、天童木工と関わりのあるデザイナーや建築家、クリエイターが天童木工への思いを語ったインタビュー12編をはじめ、テキストも充実した一冊です。
まとめ
天童木工80周年記念のご紹介でした。
日本でいち早く成形合板による家具を製品化し、以来、基幹技術として磨きをかけてきてきましたが、これからも更なる技術の進化を目指して家具作りを行っています。新しい3人のデザイナーをお招きし、あたしい時代に沿ったモノ作りに挑戦し続けている、日本を代表する木工会社のひとつである事は間違いないです。90周年、100周年、ととても楽しみな「天童木工」です。
FELICEは天童木工の正規販売店です。
FELICE限定生地なども準備させて頂いております。
ご来店お待ちしております。
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